RENOVATION
JOURNAL
リノベの情報マガジン
2022.01.19 水
No.01
リノベーションのコト
リノベーションとリフォームは何が違う?それぞれ違いとメリット・デメリットを解説
index
住み慣れた家を生まれ変わらせたいものの、リノベーションとリフォームの違いがよくわからないという方は多いのではないでしょうか。
今回は、リノベーションとリフォームの違いや、それぞれのメリットとデメリットなどについて詳しく解説していきます。家の補修や間取りの変更などを考えている方も、ぜひ参考にしてください。
目次 [閉じる]
リノベーションとリフォームの違い
まずは、リノベーションとリフォームの具体的な違いについて詳しく解説していきます。
リノベーションとは
リノベーションとは、既存の建物に新たな機能や価値を加える改装工事のことです。キッチンを新しいものに変えたり、間仕切りを広くしたりするなど、そこに暮らす人のライフスタイルにあわせて住居や設備の性能を高める工事がリノベーションに該当します。
家の中の間取りや古い設備などを刷新して新たな価値を建物に加えると考えればわかりやすいでしょう。
リフォームとは
リフォームとは、老朽化した部分の改修や古くなったスペースを新しく改装するような工事のことを指します。リノベーションは新しく何かを追加するといったイメージですが、リフォームはマイナスの部分を修復して元に戻してキレイにする意味合いがあります。
リノベーションのメリット
まずリノベーションのメリットとしては、主に以下の4つが挙げられます。
- 自由な設計・デザインができる
- 新築よりも低コストで済む
- 売却に有利になる
- 物件選びの選択肢が増える
それぞれについて詳しく見ていきます。
自由な設計・デザインができる
既存の住まいに合わせるのではなく、ライフスタイルに合わせて自由に間取りなどをデザインできるのがリノベーションの魅力です。
戸建て、マンションを問わず間取りは変えることができます。自分の好みに合わせて新しく作り直すというイメージです。
新築よりも低コストで済む
リノベーションをすれば、同じ条件の新築住宅を購入するよりも低コストで済ませることができます。
同条件の新築住宅購入と、中古住宅のリノベーションでは、リノベーションをした方が総額を20%~30%ほど安く済ませられるケースが多いです。ただし、安くなる割合は中古物件の価格によって異なります。
売却に有利になる
リノベーションの内容によっては、売却するときに有利になるケースがあります。高く売るためには、資産価値が上がるリノベーションをすることが大切です。たとえば、住宅設備や水回りなどがリノベーションされている中古住宅は高く査定されることが多いです。
物件選びの選択肢が増える
物件の選択肢が増えるのもリノベーションのメリットです。駅近などの利便性の高い場所にはすでに建物が建っているため、希望の居住エリアで理想の住宅を見つけるのは困難になっているからです。
しかし、リノベーションを前提に物件探しをすれば、中古住宅やマンションも選択肢に入ってきます。内装や間取りが気に入らなくても、購入後にリノベーションすれば理想の住まいを手に入れられます。
リノベーションのデメリット
リノベーションの主なデメリットは以下の4つです。
- 仕上がりが伝わりにくい
- リノベーションに適さない物件がある
- 依頼から完成まで時間がかかる
- 想定外の追加費用がかかる場合がある
それぞれについて見ていきます。
仕上がりが伝わりにくい
リノベーションのデメリットとしては、リノベーション業者に理想のイメージを伝えにくいというものがあります。完成している住宅は気に入った物件を選ぶだけで済みますが、リノベーションは初めからイメージを伝えなければいけないので難しいと感じるかもしれません。
リノベーションに適さない物件がある
リノベーションは基本的に全体改修となるため、以下のような物件はリノベーションできないことがあります。
- 取り除けない柱がある
- 管理規約で禁止されているマンション
- 計画どおりに修繕積立できていないマンション
戸建て、マンションを問わずリノベーションに不向きな物件は少なからずあるので、必ず事前に確認しておきましょう。
依頼から完成まで時間がかかる
中古住宅のリノベーションは、設計や施工などを経てから物件が引き渡されるため、すぐに住むことはできません。リノベーションの内容によっても異なりますが、一般的には購入から引き渡しまで1~3ヶ月ほどかかります。実際の入居時期は、必ず事前に確認しておきましょう。
想定外の追加費用がかかる場合がある
中古住宅のリノベーションでは、想定外の不具合や不備が見つかることもあります。外観は問題ないように見えても、排水管の水漏れや柱のヒビなどが見つかるケースはゼロではありません。
このような問題あった場合は、追加の補修費用が発生して予算をオーバーする可能性があります。
想定外の費用に見舞われないためにも、スケルトンしてリノベーションする「フルリノベーション」がおすすめです。戸建てやマンションなど、建物内部の構造躯体や配管などをむき出しにして、「不具合がないか」「交換が必要か」を事前に確認してからリノベーションする手法です。
このように、建物内部を確認してからリノベーションする場合には、見積りから補修費用が含まれていますので、予算オーバーするリスクは最小限に抑えられるでしょう。
リフォームのメリット
次に、リフォームのメリットを確認していきます。主なメリットは以下の3つです。
- コストが安く済む
- 工期が短くて済む
- 完成がイメージしやすい
コストが安く済む
リフォームは、リノベーションや建て替えに比べると費用が安く済むというメリットがあります。抑えられるコストの例として、建て替えの場合、既存住宅の解体費用や廃材の処分費などが挙げられます。コストを抑えながら補修や設備の入れ替えができるのは、リフォームの大きなメリットと言えるでしょう。
工期が短くて済む
リノベーションに比べると、リフォームは工期が短くて済みます。リノベーションは引き渡しまでに1~3か月かかりますが、リフォームは規模によって異なるものの工期は1カ月以内に終わるケースがほとんどです。この例は100㎡以下の床面積の場合ですが、同じ床面積ならリフォームの方が工期は短くなると考えていいでしょう。
完成がイメージしやすい
リフォームは部分的な補修が多いため、完成形がイメージしやすいというメリットもあります。リノベーションは大規模な工事になりがちですが、リフォームは既存の設備で使えるものを流用したり改良したりするケースもあります。このようなケースが増えるほど、工期が短くコストも安くなります。
リフォームのデメリット
リフォームには、次のようなデメリットもあるので、事前に確認しておきましょう。
- 間取りの制約を受ける
- 物件の強度に不安がでる
- 修理工事が発生する場合がある
- リフォームローンを使うと割高になる
間取りの制約を受ける
間取りの制約については、リフォームだけでなくリノベーションにも共通していますが、フルリフォームでも自由に間取りなどを変更できるとは限りません。間取りの変更も多少ならできることもありますが、構造上の問題で大幅な変更ができないケースもあります。
いずれにしても、建物構造の問題が生じた場合は、自由度が大きく下がるでしょう。
物件の強度に不安がでる
古い物件の場合は、リフォームによって強度に不安が生じる可能性があります。リフォームを検討する前に、計画しているリフォームの内容に建物が耐えられるかどうかを確認しておく必要があるでしょう。強度に難がある場合は、耐震補強も考えたリフォームが必要になるので費用は高くなる傾向です。
修理工事が発生する場合がある
建物の劣化状態によっては、補修工事が発生することもあります。コストの安さがリフォームのメリットですが、あまりにも劣化が激しい建物は、補修や補強工事に莫大な費用がかかるので注意が必要です。場合によっては、建て替えと同じぐらいのコストになってしまうこともあります。
リフォームローンを使うと割高になる
リフォームローンは、一般的な住宅ローンに比べると金利が高くなります。住宅ローンの金利は0.5~2.5%が相場ですが、リフォームローンの相場は2.5~4.5%です。リフォームローンは利用しやすいというメリットがありますが、金利の支払いが多くなるという点は覚えておきましょう。
リノベーションにかかる費用の相場
工事の範囲や導入する設備・使用する素材、物件種別によって、リノベーションにかかる費用は大きく異なります。部分的なリノベーションであれば数十万〜数百万で収まる場合がある一方、全体的な大規模修繕をおこなうリノベーションであれば、数百万〜1,000万以上かかるケースもあります。
このようにリノベーションに求める内容によって費用が変わってきますので、どのようなリノベーションをしたいのかを明確にして、担当者と綿密な打ち合わせをすると良いでしょう。
リノベーションにかかる費用の内訳や目安については別の記事で紹介しています。リノベーションの費用が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
リノベーション・リフォームのどちらを選択すべきか
ここからは、リノベーションとリフォーム、それぞれに向いている人をご紹介していきます。
リノベーションにおすすめな人
リノベーションにおすすめな人は、自由度の高いデザインを希望している人や、家を購入する際の選択肢を増やしたいという人です。売却時にも有利になるため、いずれは家の売却を考えているという人もリノベーションが向いているでしょう。
リフォームにおすすめな人
リフォームにおすすめな人は、できるだけコストを安く済ませたいという人や、工期を短く済ませたいという人です。税金面でさまざまな優遇を受けたいという人も、リフォームが向いているでしょう。補修箇所が限られているという人もリフォームの方がおすすめです。
まとめ
リノベーションとリフォーム、どちらにもメリットとデメリットがあります。家の環境を変えたい、古いから改築したいなど検討している方は、自分のライフスタイルや予算にあう選択で、理想の住宅を手に入れてください。