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今の家をバリアフリーにしたい方必見!リノベーションのポイントや補助金もご紹介!

No.25

リノベーションのコト

今の家をバリアフリーにしたい方必見!リノベーションのポイントや補助金もご紹介!

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同居家族の高齢化や自分たちの年齢を理由に自宅のバリアフリー化を検討している方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、バリアフリー化を実現するためのポイントや費用相場などのご紹介。あわせて、バリアフリー化・リノベーションに役立つ補助金もご紹介します。

バリアフリーとは?知っておきたい基本情報

今の家をバリアフリーにしたい方必見!リノベーションのポイントや補助金もご紹介!

バリアフリーという言葉はよく耳にするものの、詳しくは知らない方もいるかもしれません。家をバリアフリー化する前に、まずはバリアフリーに関するあれこれを押さえておきましょう。

障壁(バリア)となるものを除去する(フリー)こと

バリアフリーとは、障がいのある方やお年寄り、妊婦さんなどが生活する上で障壁となるものを除去して暮らしやすくすることを意味します。

もともとは住宅建築用語として、建物内の段差を取り除いたり、物理的な障壁となるものを除去したりする際に使われていましたが、現在ではより幅広く用いられています。

不慮の事故の死亡数1位は「転倒・転落・墜落」

障壁となるものを取り除いた住宅は「バリアフリーデザイン住宅」と呼ばれ、高齢化が進む日本では年々需要が高まる傾向にあります。

また、厚労省が発表している「令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、全体の死因の2.7%を占める「不慮の事故」の死因1位が「転倒・転落・墜落」で交通事故よりも多いことがわかっています。

高齢者の不慮の事故として入浴中の溺水なども問題視されており、消費者庁HPで注意喚起されるほど、社会的に危機感ある問題になっています。障がいのある方やお年寄りの生活の安全を守るだけではなく、不慮の事故を防ぐためにもバリアフリー化は役立ちます。

バリアフリーのリノベーションを実現する5つのポイント

続いて、実際にバリアフリーのリノベーションを行う際のポイントを紹介していきます。バリアフリーリノベーションで暮らしをより安全、かつ家庭内で起こる事故のリスクを低減するために、ぜひ参考にしてください。

【手すり】を設置しよう

不慮の事故の原因になる転倒を防ぐためには、トイレや浴槽など起居動作が多い場所や段差の多い玄関などに手すりを設置するのがおすすめです。

玄関にはスロープを設置するとお年寄りに限らず、子どもや妊婦さんの移動にも安心です。

【段差】を無くそう

わずかな段差でもお年寄りにとっては転倒リスクにつながります。可能であれば、部屋の入り口と部屋の段差をなくしたり、戸建の場合は浴室と洗面の段差などもフラットにしたりするとより安心できます。

その他、浴槽は40cm以下の高さにするとまたぎやすくなるので、楽に入浴できるでしょう。

【滑りにくい】床材を選ぼう

バリアフリー化するためには、素材選びも重要なポイントのひとつです。滑りやすい素材は転倒リスクを高めてしまいます。

とくに、浴室やトイレ・キッチンなど、水を使うスペースでは素材選びに注意して滑りにくい素材を選びましょう。

【温度差】を無くそう

冬は自宅の中でも寒暖差が発生しがちです。暖かい部屋から寒い廊下や浴室・トイレなどに移動すると、室内の温度差によって血圧が乱高下します。その他にもめまいや失神を起こす・心筋梗塞などを発症する「ヒートショック」のリスクが高くなります。

ヒートショックの原因となる温度差を無くすためには、脱衣所やトイレに断熱材や床暖房を設置するのがおすすめです。

住みやすい【動線】を確保しよう

暮らしやすい動線を確保することで、バリアフリーにつながります。スムーズな移動ができないお年寄りの場合、寝室とトイレが離れていると、ついトイレを我慢してしまうことがあるかもしれません。

そこで寝室とトイレを近くするなど、生活動線の見直し、または思い切って間取りを変更するなどを検討してみるのもひとつの方法です。

リノベーション費用は補助金をうまく活用しよう

今の家をバリアフリーにしたい方必見!リノベーションのポイントや補助金もご紹介!

バリアフリーリノベーションには、活用できる補助金がいくつかあります。補助金給付にはそれぞれ条件があるので、自分や同居家族が条件に当てはまるのかなど、事前に確認しておきましょう。

ここでは、住まいのバリアフリー化に活用できる制度を紹介します。

介護保険制度

介護保険制度とは、介護を要する方に費用を給付してその方に合ったサポートを受けられるようにする保険制度です。

住まいのバリアフリー化も「介護リフォーム」に値し、補助金制度が利用できます。

受給要件
  • 要介護認定で「要支援・要介護」と認定されていること
  • 改修する住宅の住所が被保険者証の住所と同一かつ実際に本人が居住していること
  • 利用者が福祉施設に入居中、病院に入院中ではないこと
  • 助成額の上限は20万円(収入に応じて1割~3割を自己負担/超過分は全額自己負担)
給付金が対象になる工事
  • 手すりの設置
  • 段差の取り除き
  • 滑り防止、移動を円滑化するための床or通路面の材料変更
  • 扉の取り替え
  • 便器の取り替え
  • その他住宅改修に付帯して必要な改修

減税制度

バリアフリーリフォーム(リノベーション)を対象とした税の優遇措置もあり、バリアフリー化した住まいの固定資産税の減額措置が受けられます。

バリアフリー化が完了した年の翌年度分の固定資産税額(100㎡相当分まで)の3分の1が減額されます。ただし、改修が完了してから「3か月以内」に税務課に申告しなければ適用されませんので、注意してください。

減額対象になる要件
(※以下をすべて満たさなければなりません)
  • 65歳以上の方、介護保険法の要介護または要支援の認定を受けている方、もしくは障がいのある方が居住する住宅であること(賃貸住宅を除く)
  • 新築した日から10年以上経過した住宅であること
  • 2016年(平成28年)4月1日以降に一定のバリアフリー改修工事が行われた住宅であること
  • 改修後の住宅の床面積が50㎡以上であること
  • 居住部分の床面積が住宅の床面積の2分の1以上であること
  • 住宅部分の床面積が280㎡以下であること
対象になる工事
  • 通路等の拡幅
  • 階段の勾配の緩和
  • 浴室改良
  • 便所改良
  • 手すりの設置
  • 段差の取り除き
  • 出入口の戸の改修
  • 滑りにくい床材への取り替え

バリアフリーにリノベーションする際の費用相場

今の家をバリアフリーにしたい方必見!リノベーションのポイントや補助金もご紹介!

バリアフリーにリノベーションするには、実際どのくらいの費用がかかるのでしょうか。手すりの設置や段差の解消など、行うリノベーションによって費用も大きく異なります。

ここではリノベーション別に費用相場を紹介します。

手すり

バリアフリー化のリノベーションにおいて手すりの設置は、比較的行いやすいリノベーションです。そのため、数万円から設置可能で、費用相場も2万円から18万円程度です。

段差の解消

低い方の床の高さを上げる・スロープの設置などで、段差は解消することができます。部屋間の段差をなくすため、重ね張り(上張り)で床を上げて解消するなら、費用相場は7万円から17.5万円程度です。

ただし、戸建て住宅で車椅子が難なく通れるほどのスロープを駐車場から玄関まで設置するとなると、費用相場は40万円から50万円程度と一気に高くなります。

床材の変更

床材の変更は、変更するスペースの大きさや使用する材料、リノベーション方法(重ね張りか張り替えか)や床材によって費用が大きく異なります。リビングのような6畳1間なら、費用相場は7万円から21.5万円程度です。

浴室はとくに滑りやすいので、滑りにくい素材を使うと少し費用が高くなる傾向にあります。一般的に滑りにくいと言われる浴室の床材であれば15万円前後は目安です。

温度差の解消

ヒートショックの原因になる温度差は、廊下や浴室、トイレに暖房器具を設置することで解消できます。

例えば、洗面所やトイレに小型の暖房機を設置する場合の費用相場は、5万円から8万円程度で、比較的リーズナブルに収まります。ユニットバスに浴室暖房を設置する場合は、工事範囲によって異なりますが、10万円から40万円程度が費用相場です。

床暖房の設置は費用相場がもう少し違ってきますので、気になる方は以下の記事も併せてご覧ください。

床暖房を後から付けたい方必見!リノベーション方法と費用相場をご紹介

動線の確保(間取りの変更)

生活しやすいように動線を確保するのは、間仕切りを設置するような比較的簡単なものから大きな間取り変更まで、さまざまです。

規模によって費用も異なってくるので一概には言えませんが、5万円から300万程度が相場です。

まとめ

生活する上で障壁となるものを除去し、生活しやすくするためのバリアフリー。住まいをバリアフリー化することで、転倒のような不慮の事故が起こるリスクを減らします。

バリアフリーへのリノベーションは、さまざまな補助金制度などもありますので、今回の記事で紹介した内容を参考に、ぜひ検討してみましょう。

また、セナリノベ、リノベーション実績が豊富です。バリアフリー化も承れますので、お悩みの方はお気軽にご相談ください。