RENOVATION
JOURNAL
リノベの情報マガジン
2021.11.02 火
No.15
お金のこと
住宅ローンで家をリノベーションしよう!メリットや注意点も解説
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これから中古住宅を購入しようと検討している人のなかには、リノベーションに強い関心を持っている人もいるでしょう。住宅購入と合わせてリノベーションをすることで付加価値がうまれるため、よりよい家に住みたいという人にはうってつけです。
そこで、今回はリノベーションを考えている方に向けて、住宅ローンを活用したリノベーションについて、メリットや注意点も含め解説していきます。
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リノベーションで組める住宅ローン
ここからはリノベーションで組める住宅ローンについて解説していきます。住宅ローンは多くの場合、新築住宅の購入に際して土地代や建設費用のために組むのが一般的です。
しかし住宅ローンはリノベーションでも組むことができます。ここではリノベーションで組める住宅ローンについて解説していきます。
新築で住宅ローンを組む際との違い
新築で住宅ローンを組む際は住宅や土地に抵当権を設定します。そのため返済期間を長く、また金利を低く設定できる特徴があります。新築で住宅ローンを組む際にはこのようなかたちが一般的です。リノベーションでも住宅ローンを組むケースがあります。
しかしリノベーションのみの場合、借入額が少なくなることが多いためリフォームローンを組むことが多いです。リフォームローンは住宅ローンと比べて返済期間が短く、金利が高い傾向にあります。これはリフォームローンを借り入れるにあたって土地や住宅に抵当権を設定しないためです。
団信(団体信用生命保険)に入ることはできるのか
団体信用生命保険とは住宅ローンの債務者を被保険者、債権者を保険受取人とする生命保険です。住宅ローンの返済中に債務者が亡くなった場合、遺族は収入が大きく減ってしまい、ローン返済が困難になる可能性があります。
団信はこのような場合に、一括でローンを返済してくれるので遺族への経済的負担を軽減させることが可能です。住宅ローンを組む際には加入が義務となっていることもあります。
リフォームローンであっても団信に加入することは可能です。団信に加入することで金融機関と家族双方にとって万が一に備えられるメリットがあります。
住宅ローン控除を受けることができる条件
住宅ローン控除は、住宅ローンを組んでいる人が1年のなかで支払ったローン返済分を所得控除できる制度です。住宅ローン控除をリフォームローンで受けるには増改築を一定の規模で行っていることや、建築基準法に合致するような耐震工事を行う場合に受けることができます。
詳しく知りたい方は住宅ローン控除とは?手続きやシミュレーションをご紹介をご覧ください。
「住宅取得資金の贈与額の非課税」とは
「住宅取得資金の贈与額の非課税」は住宅購入にあたって、親兄弟から資金の贈与があった場合に受けられる税制優遇制度です。
通常、お金の贈与を受けてその金額が110万円を超えた場合に贈与税を支払う必要があります。しかし「住宅取得資金の贈与額の非課税」を利用すれば、非課税枠を増やすことができます。
非課税枠は住宅取得にかかる消費税の割合によって変わります。消費税10%の場合、省エネ住宅等で1,500万円、それ以外の住宅で1,000万円です。またこれ以外の住宅の場合、省エネ等住宅は1,000万円、それ以外の住宅は500万円となっています。※非課税枠については2021年11月時点の限度額です。
相続時精算課税制度を利用した場合
相続時精算課税制度とは60歳以上の父母・祖父母が子・孫に対して財産の贈与を行った際に税制優遇を受けられる制度です。
相続時精算課税制度は1年に2,500万円までの非課税枠を設けることができます。ただしこのときに贈与税の基礎控除枠である110万円は加算できないので注意が必要です。
リノベーションで組むローンの種類とそれぞれのメリット
ここからはリノベーションをするにあたって住宅ローン、リフォームローンを組むメリットをそれぞれ解説します。どちらのローンにするべきか迷うこともありますので、ぜひ参考にしてみてください。
住宅ローン
住宅ローンを組むメリットは以下のものがあります。
- 借入限度額が大きい
- 金利が低い
- 返済期間の長さ
住宅ローンは住宅や土地に抵当権を設定するので借入限度額が大きく1億円まで組むことが可能です。また金利が低く返済期間が長いので家計への負担を最小限にすることができます。
リフォームローン
リフォームローンには以下のメリットがあります。
- 審査が通りやすい
- 無担保で借りられる
リフォームローンは土地や住宅購入ではなく、自宅のリノベーションのために組まれるローンです。そのため必要な費用が少なく、借入額もその分だけ少額になるため審査が通りやすいという特徴があります。
また土地や住宅に抵当権を設定せず、無担保で借りることができますので住宅ローンよりも簡単に誰でも利用できます。
リノベーションを行う際のローンの組み方
ここからはリノベーションを行う際のローンの組み方を解説します。リノベーションを行う際には住宅ローン、リフォームローンの併用もしくは住宅ローンのみの組み方があります。ここではそれぞれ解説します。
住宅ローンのみを組む
住宅ローンのみを組んでリノベーションを行う場合、公的融資か民間融資を受けることになります。ローンを受けるためには審査を受ける必要がありますし、必要書類も多くあるのでチェックリストをつくって漏れがないようにするなど対策が必要です。
住宅ローンを組む際には「元利均等方式」か「元金均等方式」を選びます。元利均等方式は月々の返済額を一定にする方法で、元金均等方式は月々の返済額を元金が一定になるような返済方法です。
またこのほかに固定金利、変動金利なども選択します。これらを一つ一つ選んでいくことで、住宅ローンを組むことができます。
住宅ローンとリフォームローンの併用
住宅ローンを借りている人のなかにはまだ返済が完了していない状態ものの、リノベーションをしたいという人もいるでしょう。またなかには住宅ローンとリフォームローンが一体になっているローンを組みたいという人もいるのではないでしょうか。
住宅ローンを借りている人でもリフォームローンを借りることは可能です。ただし二重にローンを借りることになり、リフォームローンは住宅ローンよりも高金利の傾向にありますので注意が必要です。
住宅ローンとリフォームローンの一体型であれば、住宅ローンの低い金利の適用を受けることができます。
リノベーションで住宅ローンを組む際の注意点
ここからはリノベーションをする際に住宅ローンを組む注意点を解説します。住宅ローンはリフォームローンと比べて金利が低いなどメリットがある一方、審査が厳しいなど注意点があります。今回ご紹介する注意点は以下の2つです。
- 抵当権登記費用がかかる
- 厳しい審査
住宅ローンを組むつもりが審査に通らないという状況になって、慌ててしまうようにしましょう。
抵当権登記費用がかかる
抵当権の設定には専門的な知識が必要です。そのため住宅ローンを組む際には抵当権登記費用が発生します。相場は10万円~15万円ほどとそれなりにかかりますので、予算を考える際には注意が必要です。
厳しい審査
住宅ローンの審査はリフォームローンと比べると厳しいものとなっています。審査の回数も事前審査と本審査の2段階となっており、総借入額に対して年収は妥当か返済負担率を見られるほか勤務先や雇用形態、資産の保有状況も見られます。
審査が通らなければローンを組むこともできません。住宅ローン以外の借金も見られますので注意が必要です。
まとめ
リノベーションをする際に住宅ローンを組むことのメリットや注意点、リフォームローンとの比較を中心に解説してきました。
住宅ローンとリフォームローンはそれぞれメリットと注意点があり、どちらがよいかは一概に選ぶことはできません。リノベーションの総額の見積もりや自分の年収、資産状況といったものから判断していくことになります。
リノベーションに際して住宅ローンとリフォームローンのどちらを選ぶか迷った際はぜひこの記事を参考にしてください。