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住宅ローン控除とは?手続きやシミュレーションをご紹介

No.06

中古住宅のコト

住宅ローン控除とは?手続きやシミュレーションをご紹介

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住宅ローン控除という言葉や制度は知っていても、中古マンションの購入に適用されるかどうかはわからないという方も多いでしょう。活用次第では大きな金額が控除されるため、正しい知識を得てから中古マンションの購入に進みたいところです。

今回は、住宅ローン控除の適用条件や申請方法、利用時の注意点などについて詳しく解説していきます。

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは?手続きやシミュレーションをご紹介

住宅ローン控除とは、住宅の購入や改装などをした際に、住宅ローン残高に応じた金額が一定期間所得税から差し引かれて還付される制度です。

中古マンションの購入で控除される期間は10年間ですが、「建物代金に10%の消費税が課される」などの条件に該当する場合、2021年11月30日までの契約締結で13年間になります。また、中古マンションの購入で控除される額はローン残高の1%で、残高の上限は2,000万円です。

令和3年の改正で緩和

近年では少人数世帯の住宅購入が増えているため、令和3年に控除の適用条件が緩和されました。この緩和によって、対象となる床面積の広さが狭くなり、需要が増えているコンパクトなマンションを購入しても住宅ローン控除が適用されるようになりました。

改正後の住宅ローン控除を受ける条件

令和3年の改正前は床面積50㎡以上の物件が住宅ローン控除の対象でしたが、改正後は40㎡以上の物件でも控除が適用されます。ただし、40㎡以上50㎡未満の物件が控除の対象になるのは、年収が1,000万円以下の場合に限られるため注意が必要です。所得の合計は世帯年収ではなく個人の年収が対象となります。

中古マンション購入で住宅ローン控除が適用される条件

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中古マンション購入で住宅ローン控除が適用される条件は以下の6つです。

  • 住宅ローン控除を受ける人が自ら居住する
  • 返済期間が10年以上
  • 合計所得金額が3,000万円以下
  • 床面積の条件は所得によって変わる
  • 現行の耐震基準を満たしている
  • 増改築とリフォームは追加要件がある

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

住宅ローン控除を受ける人が自ら居住する

住宅ローン控除を受けるためには、控除を受けようとする人が自ら該当物件に居住しなければいけません。具体的には、マンションの購入後6ヶ月以内に居住し、同年の12月31日まで継続して住む必要があります。

返済期間が10年以上

10年以上の返済期間でローンを組んでいる必要があります。なお、住宅ローン控除の対象となる主な借入先は、次のとおりです。

  • 銀行
  • 住宅金融支援機構
  • 信用組合
  • 地方公共団体
  • 勤務先(年利1%以上)

合計所得金額が3,000万円以下

住宅ローン控除を受けるためには、控除を受ける年の所得が3,000万円以下でなければいけません。「所得」とは年収から経費などを引いた額なため、年収で考えると金額はさらに上がります。

床面積の条件は所得によって変わる

床面積の条件によって対象となる所得金額は変わります。基本的に総床面積が50㎡以上の物件が控除の対象となりますが、令和3年の改正によって、年間取得が1,000万円以下なら40㎡以上の物件でも控除の対象になりました。総床面積は不動産登記簿上の面積が適用されるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

現行の耐震基準を満たしている

現行の耐震基準を満たしていない中古マンションは、住宅ローン控除の適用対象となりません。ただし築25年以内のマンションであれば、耐震性能を有していると判断されて適用の対象となります。

築年数の要件を満たさない中古マンションは、下記のような方法で現行の耐震基準に適合していることを証明しなければいけません。

  • 住宅性能評価書(耐震等級1以上)を取得
  • 耐震基準適合証明書を取得
  • 既存住宅売買瑕疵保険に加入

住宅ローン控除の適用対象であれば、たとえ築30年の物件でも10年間、または13年間の控除を受けることができます。

増改築とリフォームは追加要件がある

増改築とリフォームなどで住宅ローン控除の適用対象になるためには、工事費が100万円を超えている必要があります。なお、この金額には、設備機器本体の費用や設置費用なども含めることができます。

中古マンションの住宅ローン控除シミュレーション

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実際に中古マンションの住宅ローン控除をシミュレーションしてみましょう。

【条件】
ローン残高:2,500万円
税込年収:400万円
所得税額:10万円

控除される額はローン残高の1%なため、
2,500万円×0.01=25万円

次に、所得税から住宅ローン控除額を引きます。
所得税額(10万円)―住宅ローン控除(25万円)=―15万円(控除残額)

上記のように、控除額が15万円余ってしまいます。このようなときは、控除しきれなかった額を住民税から控除することが可能です。

ただし、住民税から控除できる額は課税総所得金額等の7%、または13万6500円のいずれか少ない方が上限となります。

今回の例では年収が400万円なため7%は28万円です。そのため、最大控除額となるのは13万6500円となります。これで、控除残額の15万円から13万6,500円を控除することができました。

中古マンション購入で住宅ローン控除を受けるための手続き

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控除に必要な書類は次の7つです。

●確定申告書

住宅ローン控除を受けるためには、確定申告をする必要があります。なお、確定申告の際は、会社員なら確定申告書A、個人事業主は確定申告書Bを使用してください。通常であれば会社員が確定申告をするケースはほとんどありませんが、住宅ローン控除では必要になるため忘れないようにしましょう。

 

●借入金銭高証明書

住宅ローンを借りた金融機関から受け取る書類です。通常は10~11月頃に送付されてきますが、ローンの初年度は翌年の1月以降となります。

 

●住民票の写し

「住宅を取得してから6カ月以内の入居」と「12月31日までの居住」が適用の条件なため、住民票の写しを取得して適用対象であることを証明します。夫婦で控除を受ける場合は、それぞれの住民票が必要です。ただし、確定申告書にマイナンバー記載していれば、住民票の写しは必要ありません。

 

●登記事項証明書

法務局で入手する書類です。法務局に出向く時間がないという方は、ウェブサイトから郵送を希望することもできます。

 

●源泉徴収票

給与所得者は源泉徴収票も必要です。一般的には、年末に会社から受け取ります。

 

●不動産売買契約書のコピー
中古マンションの購入時に不動産会社から受け取る書類です。

 

上記の書類を揃えて税務署に提出すれば完了です。

中古マンション購入で住宅ローン控除を利用する際の注意点

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中古マンションで住宅ローン控除を利用する際に注意したい点を確認しておきましょう。

転勤などで住めなくなった場合

転勤などで居住しない期間が生じた場合、その期間に対しては住宅ローン控除が適用されません。ただし、控除期間の10年、または13年以内に再入居する場合は、必要書類を添えて再度確定申告することで、残存期間に対する住宅ローン控除の適用を受けられます。

他の支援策との併用

10年以上の返済期間があれば住宅ローン控除の適用対象となりますが、無利子、または、金利が0.2%に満たない場合は、住宅ローン減税の対象にはなりません。また、親類や知人からの借入金は住宅ローン減税の対象にはならないため注意が必要です。

ふるさと納税の利用

確定申告をすると、基礎控除だけではなく、自己負担分を除く寄附金も控除されるため、控除額が少なくなることがあります。控除額への影響をなくしたいなら、確定申告ではなく、ワンストップ特例制度を利用するようにしましょう。

ただし、住宅ローン控除の初年は確定申告をする必要があるため、ワンストップ特例制度を使うことはできません。住宅ローン控除とふるさと納税を併用できるのは、控除2年目からとなります。

住宅ローンの借り換え

住宅ローンの借り換えをした場合は、控除の対象外となります。新たに組んだローンで当初の住宅ローンを返済することを証明できればOKです。ただし、住宅ローンの借り換えをしても控除期間は延びません。

まとめ

中古マンションでも住宅ローン控除の適用対象となりますが、適用される条件が新築物件と異なる部分もあるため、事前に確認しておきましょう。転勤やローンの借り換えなどに関する注意点もチェックしておけば、予期せぬトラブルを防ぐこともできます。