RENOVATION
JOURNAL
リノベの情報マガジン
2022.11.08 火
No.26
リノベーションのコト
床のリノベーションの相場は?おすすめのリノベーション方法もご紹介
index
住まいの床の老朽化や気分転換をきっかけに、リノベーションを視野に入れる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、床のリノベーション方法や種類、メリットとデメリットなどを紹介します。あわせて費用相場もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次 [閉じる]
床の主なリノベーション方法
床には主に2つのリノベーション方法があります。まずは、そのリノベーション方法について解説します。
重ね張り
ひとつ目は「重ね張り」というリノベーション方法です。「上張り」ともいいます。重ね張りとは、その名のとおり「既存の床の上に新たな床材を張る」方法です。既存の床を剥がさないので、解体費や処分費がかからず、リーズナブルに施工できて工期も短く済みます。また、床が2重になるため、防音性にも優れるなどのメリットがあります。
その一方で、重ね張りした床としていない床との高低差ができるので、つまずきやすくなります。全体に重ね張りしたとしても、床材の厚みの分だけ床が上がるため、クローゼットや敷居などとの高さが合わなくなってしまうデメリットがあります。
他にも、床下に腐食・シロアリなどが生じていても気づかず対処できないのもデメリットです。そのため、重ね張りは既存の床の状態が良くないとあまりおすすめできないリノベーション方法です。
張り替え
もうひとつの方法が、既存の床をすべて剥がし新しい床に張り替える方法です。床の下地から新しくするので、腐食やシロアリの影響を受けている箇所の修繕や段差を解消するバリアフリー化ができるといったメリットがあります。
ただし、張り替えによるリノベーションは、既存の床をすべて剥がすため、解体費や処分費で費用が高くなります。重ね張りと比較すると工期も長くなるので、安全面を重視する方や時間・金銭的に余裕のある方におすすめのリノベーション方法です。
床の種類とメリット・デメリット
フローリングやタイル、畳など、床を何にするかによって、部屋の印象を大きく変わります。ここでは、どんな種類があるのか、それぞれのメリット・デメリットもあわせて紹介します。
フローリング(無垢材・複合)
一般的な素材であるフローリングは、温かみのある雰囲気を演出してくれる素材です。定番ながらも使用する木材の種類によって、色や木目が大きく異なるため、バリエーションが豊かな素材でもあります。
フローリングは、天然の一枚板を加工している「無垢フローリング」と、合板の上に天然の木、木目調のシートを張り合わせている「複合フローリング」に分けられ、複合フローリングは「挽板」「突板」「シート張り」と表面の仕上げ材の違いによって呼び方が異なっています。
挽板
挽板は、天然の木を2mm~3mmの板状に切り、合板に貼ったものです。表面から2mm~3mmが本物の木になるので、無垢材と同じような質感が得られるのがポイントです。
突板
突板は、天然の木を0.2mm~0.3mm程度に薄く切り、合板に貼ったものです。挽板と違って天然の木の部分が薄いため、触り心地は無垢材と比べて硬いですが、軽量かつ品質が安定しやすいため、天井材、家具などにも使われることがあります。
シート張り
シート張りは、天然の木を一切使用せず、木目を印刷した化粧シートを張り合わせたパネル材です。手触りこそ、木の温かみはありませんが、色や柄の豊富さが魅力です。
無垢フローリング、複合フローリングそれぞれにメリット、デメリットがあります。
無垢フローリングのメリットは、肌触りが良いことです。湿度を調整してくれる作用があり、梅雨の時期などでもベタつかず心地よさがあります。デメリットは、水が染み込むとシミになりやすかったり、調湿作用がある分、反りが出たり膨張したりすることもあります。
複合フローリングのメリットは、メンテナンスのしやすさと反りや隙間割れのリスクが低いことです。デメリットは、無垢のフローリングに比べると木の質感が少なく、自然の温もりを感じにくくなります。
フロアタイル
フロアタイルとは、ビニール素材で作られたタイル状の床材のこと。フロアタイルはデザイン性が高く、色や種類も豊富です。お手入れが簡単で耐水性に優れており、メンテナンスが楽なメリットがあります。
ただし、硬めの材質のため、転倒に気をつける必要がある・冬場は特に冷えやすいといったデメリットがあります。
カーペット
繊維系床材とも呼ばれるカーペット。繊維ならではのやわらかさが特徴で断熱性も高く、裸足でも過ごしやすい床材です。
メリットは、やわらかさと遮音性の高さ。裸足でも過ごしやすい特徴から小さな子どもがいる家庭は最適です。
ただし、水や料理をこぼしてしまうと、繊維なので対処が大変であるほか、他の材質に比べダニなどが発生しやすいので注意が必要です。
床のリノベーションで費用が変わる3つのポイント
床をリノベーションする際には、できるだけ費用を抑えたいものです。使う床材の種類や面積、リノベーション方法によって費用は大きく変動します。ここでは床のリノベーション費用が変わってくるポイントを紹介します。
面積や部屋の場所
当然ですが、床のリノベーション面積が大きいほど使う床材も多く費用が高くなります。また、リビングやキッチン・玄関など、施工する場所によっても費用が異なり、専門性が高い場所になるほど費用も高くなる傾向です。
リノベーション方法
先ほども紹介したように床のリノベーションには「重ね張り(上張り)」と「張り替え」、2つの方法があります。重ね張りは既存の床を一切剥がさないため、解体費・処分費がかからず、張り替えするよりも安く済みます。
また、異素材の床に変更するときには、適さないリノベーション方法があることも覚えておきましょう。
たとえば、カーペットからフローリングに変更する際、変更は可能なものの重ね張りは適していません。このように適さない組み合わせもあるので注意が必要です。
床の素材や質
現在の床の経年劣化の状況や選ぶ床の材質によって費用は上下します。
大量生産可能なシート状のフローリングは安価ですが、天然木の無垢材は一点もののため、価値が高く費用も高くなる傾向です。
このように、床で使う素材・質で費用は変動するので、予算と理想のバランスを見ながら素材選びを心がけましょう。
床のリノベーション相場はどれくらい?(6畳の場合)
では実際に床のリノベーション費用の相場を見てみましょう。今回は6畳で算出していますのでぜひ、参考にしてみてください。
重ね張りの場合
重ね張りは解体撤去費用が必要ないので、床材費と施工費が主な費用です。フローリングにフローリングを重ね張りする費用相場は、以下のとおりです。
- 複合フローリング:7万円から12万円程度
- 無垢フローリング:10.5万円から17.5万円程度
また、防音性のフローリングにする場合はもう少し費用相場も上がり、12万円から17万円程度かかります。
重ね貼りは、相性の良くない材質もありますので、できるだけ同じ材質で行うのがおすすめです。
張り替えの場合
張り替えの場合は解体撤去費用も必要なため、解体撤去費・床材費・施工費が主な費用です。使う床材によって費用が変動します。
たとえば、畳からフローリングに張り替えする費用の相場は、以下のとおりです。
- 複合フローリング:14万円から16万円程度
- 無垢フローリング:17.5万円から21.5万円程度
仮に既存の床がカーペットやクッションフロアならもう少し費用相場もリーズナブルになります。
- 複合フローリング:8.5万円から13.5万円程度
- 無垢フローリング:12万円から19万円程度
あなたにあったリノベーション方法は?
最後に、床のリノベーション方法を迷っている方に向けて、「重ね張り(上張り)」「張り替え」それぞれでおすすめの方を紹介します。
重ね張りがおすすめの方
重ね張りの工期の短さや費用の負担の軽さなどのメリットから、おすすめの方は次の3つです。
- できるだけ費用をリーズナブルにしたい方
- リノベーションを早く終わらせたい方
- 床表面の傷や汚れだけを綺麗にしたい方 など
これらに当てはまる方は重ね張りがおすすめです。
張り替えがおすすめの方
床の下地から刷新できて自分の好きな床材に変更できる張り替えは、次の2つに該当する方におすすめです。
- 床の材質を新しくしてこだわりの空間づくりを行いたい方
- 家の経年劣化が気になり、しっかりと修繕したい方 など
これらに当てはまる方は張り替えを検討してみると良いでしょう。
まとめ
今回は、床のリノベーション方法や種類、費用相場などについて紹介してきました。床は毎日足に触れるものなので、家族構成を含め、住まいにあったものを選ぶのが大切です。
セナリノベではこれまで床のリノベーション実績が豊富です。また、中古マンションや中古住宅にリノベーションをプラスする「新しい暮らしのご提案」を行っています。
実際の施工事例も、HPにたくさん掲載していますので、ぜひ気になる方は以下をご参照ください。