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リノベの情報マガジン
2021.11.02 火
No.13
中古住宅のコト
中古マンションの火災保険は必要?補償内容や相場、選び方をご紹介
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中古マンションの購入に火災保険の加入を求められることが多くあります。しかし「必ず加入すべき?」「どのくらい費用がかかる?」などと、いろいろと悩まれる方も多いのではないでしょうか。
今回は、中古マンションの火災保険に入らないとどうなるのか、火災保険の補償内容、中古マンションの火災保険金額の相場、マンションの火災保険の選び方などを解説します。
中古マンション購入時に火災保険加入を迷われてる方やマンションの火災保険について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次 [閉じる]
中古マンションの火災保険に入らないとどうなる?
中古マンションの火災保険は、必ず加入するべきなのでしょうか。ここでは、火災保険の加入について解説します。
中古マンションの火災保険は義務ではない
中古マンションを購入する際は、必ずしも火災保険に加入しなければならないわけではありません。
つまり、義務ではないものの、加入していなければ、万が一の火災に延焼リスク・財産を失うリスクなど、さまざまなリスクを補償することができません。
住宅ローンの借り入れに必要なケースもある
住宅ローンを組む際は、火災保険への加入が必要になるケースがあります。その理由として、火災の発生で担保としている住宅に損害が生じた場合、担保価値が下がってしまう可能性が高いためです。
また、住宅を失った場合も火災保険に加入していなければ、新たな住まいや家財を準備しなければなりません。
火災保険に加入する際は、保険料や補償内容を複数社で比較しながら検討しましょう。
中古マンションの火災保険の補償内容
中古マンションで火災保険に加入する場合、どのような補償内容や補償範囲があるのでしょうか。それぞれ解説します。
火災保険の補償範囲
火災保険の補償範囲は、非常に広く、火災だけでなくあらゆる損害が補償対象となります。
火災
失火やもらい火、放火などで火災が発生した場合は、補償の対象となります。
失火については「失火責任法」の規定があります。失火によって他人の住居が燃えて被害に遭っても重大な過失がない限り、責任は負わなくてよいとなっています。
逆に言うと、隣家の火災によって自宅が燃えて被害に遭っても、重大な過失がなければ損害を賠償してもらえないケースもあるということです。
このような場合にも火災保険に加入することで、失火のリスクを防ぐことが可能です。
落雷
落雷が原因による火災の発生や、雷サージが発生しコンセント経由でエアコンやテレビが故障した場合は、補償の対象となります。
破裂・爆発
ガス漏れやカセットコンロのボンベが爆発、スプレー缶の破裂などで、自宅の損害が発生した場合です。故意や重過失がある場合は補償の対象外となります。
風災
台風や突風、暴風、暴風雨、竜巻などで屋根瓦が破損したり、物が飛んできた際に屋根や壁に穴が開いたりした損害について補償します。
水災
台風、暴風雨、豪雨などにより、洪水や高潮、土砂崩れにより、家が損壊した場合などの損害について補償します。
雹(ひょう)災
大粒の氷の塊(雹またはあられ)が降った際に窓ガラスが割れたり、家具が損傷したなどの損害について補償します。
雪災
大雪や雪崩、豪雪により、屋根やカーポート、自宅が破損・損壊した、などの損害について補償します。
ただし、自動車は火災保険の対象ではありません。自動車保険の車両保険を利用することになります。
また、融雪洪水は、雪災ではなく水災に該当します。
漏水などによる水濡れ
給排水設備が破裂する事故や天井の配管からの水濡れ、消火による放水で窓ガラスが割れるなどの損害について補償します。
ただし、給排水設備自体の損害は補償されません。
盗難
建物・家財への損壊や汚れ、家財の盗難について補償されます。ただし、保険会社によっては、一部のみの補償であるケースもあります。
火災保険の補償対象は2種類
火災保険の補償対象は「建物」と「家財」の2種類です。それぞれの補償対象は以下のとおりです。
■建物の補償対象
- 建物
- 門、塀、垣
- 屋根瓦
- 物置
- 物干
- 建具(玄関ドア)
- 窓、窓ガラス
- 庭木、庭石
- 畳
- トイレ
- 冷暖房設備
- システムキッチン、システムバス
- カーポート(車庫 :延床面積66㎡未満)
■「家財」の補償対象
- 家具
- 衣類
- 家電製品
- 自転車
火災保険の補償金額
火災保険の補償金額は、補償の範囲や内容に異なりますが、損害額を実費で補償します。
保険の金額設定には.「保険価額」と「保険金額」があります。
「保険価額」とは、保険対象の評価額を金銭に評価した額のことを指します。
もうひとつの「保険金額」とは、保険契約の内容に該当する損害が発生した場合に、保険会社が支払う保険金の限度額を指します。
この保険価額と保険金額は、同額に設定します。
たとえば、3,000万円の保険価額の建物に2,000万円の保険金額を設定すると、3,000万円相当の損害を受けた場合でも2,000万円までの補償となるためです。
地震保険の必要性
地震保険とは、地震や噴火、これに伴う津波を原因とする火災、損壊、埋没による被害について補償する保険です。地震保険の必要性とては、日本は地震大国であり、住宅の被害リスクが高く、修繕や建て替えが必要になるケースがあるためです。
気象庁「令和2年(2020年)の地震活動について」の調査によると、2020年に日本国内で発生した震度1以上の地震は1,714回、最大震度4以上の地震は45回、最大震度5弱以上の地震は7回となっています。
(参考:気象庁「令和2年(2020年)の地震活動について」)
これらの状況を踏まえ、地震のリスクに備えておくことが重要であり、地震保険が有効と考えられます。ただし、地震保険は単独で加入することができず、火災保険とセットで加入する必要があります。
中古マンションの火災保険金額の相場
中古マンションの火災保険金額の相場は、建物の構造により異なります。構造級別に分けられ「M構造」(マンション構造)、「T構造」(耐火構造)、「H構造」(非耐火構造)の3つがあります。
火災保険料の相場は「基本補償」に「オプション補償」を加えると、一般的な相場は、10年間で10万〜15万円程度になります。
ただし、鉄筋コンクリートマンションで建物補償のみの場合であれば、10年間で4〜5万円程度になる場合もあります。
具体例として、都内の中古マンションに条件設定すると以下の通りです。
建物構造:M構造
築年数:築20年
建物の保険金額:1,500万円
家財補償:1,500万円
地震(建物):750万円
地震(家財):750万円
この条件では、18万〜28万円程度になります。
マンションの火災保険の選び方
マンションの火災保険を選ぶ際は、以下の点を考慮しましょう。
- 補償の対象
- 補償範囲
- 補償金額
- 補償期間
補償の対象を決定
まずは、 建物のみ、家財のみ、 建物+家財など、補償の対象を決めましょう。分譲マンションでは、共用部分は管理組合が火災保険に加入しているケースがほとんどです。個人で加入する場合は、専有部分に対して保険をかけます。
補償範囲を決定
保険会社のプランにより異なりますが「基本補償」のみにするか、「基本補償」+「オプション補償」にするかを決定します。
補償金額を決定
住まいに損害が発生した場合の限度額を考慮し、補償金額を決定します。火災保険の対象となる建物や家財は経年劣化により、資産価値が下がります。したがって、ある程度の相場を知るためには、インターネットで火災保険シミュレーションを使用して確認しましょう。
補償期間を決定
補償期間には、1、5、10年があります。長期契約であれば総支払額が安くなり、更新の手間を省くことができます。逆に短期契約では、補償内容をその都度見直すことができます。
まとめ
中古マンション購入時には、火災保険の加入は義務ではありません。しかし、 住宅ローンの借り入れに加入が必要になるケースが多くあります。
火災保険に加入する際には、複数の会社を比較しながら、補償の対象、補償範囲、補償金額を設定しましょう。